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さびしがり屋の死体(角川書店)

「もし彼が死ぬようなことがあったら、私も死ぬわ。彼のいない人生なんて、私には生きる価値がないもの」と普段から言っていた女性が、自殺した。当然、彼が死んだから、自殺したのであるが、なんと彼は生きているのだ。
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昼下がりの恋人達(角川書店)

今ちょうどTVドラマでやっている「ウソ婚」の話である。ただし、妻の調達の仕方が、TVドラマと異なるのだが。本作では、旦那を誘拐し、監禁した上で、妻が待っている家に行き、その妻を、自分の妻として振る舞えさせるのである。
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一日だけの殺し屋(角川書店)

こういう男っているんだよね。十六でぐれて家を飛び出し、スナックやバーやらで働いたこともあるが、長続きはしない。今はその日暮らし。十月もそろそろ末、風は涼しいよりもむしろ冷たくさえ感じられる。こうなると、でかいことをやらなければと、焦りだす。でかいことと言っても、思いつくのは、ひったくり程度だ。
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孤独な週末(角川書店)

「孤独な週末」は、前妻と死に分かれた営業部長と再婚した元秘書の新妻が、新婚旅行で訪れた、山荘で起きるスリルとサスペンスの物語である。山荘に到着した早々に、営業部長が仕事で会社に呼び出され、新妻と営業部長の十一歳になる連れ子の息子と二人で、山荘で過ごすことになるのだ。
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駈け落ちは死体とともに(集英社)

「駈け落ちは死体とともに」は、八つの青春ミステリーの短編集だ。一つ目の「交換日記」は、その題の通り、交換日記が原因で、三人が命を落としてしまう。まあ、高校生の息子に、アパートで一人暮らしをさせた、父親の責任だと思います。
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上役のいない月曜日(文藝春秋)

上役のいない月曜日は、昭和のサラリーマンの日常を綴った、五つの短編集である。そしてこの一篇の「上役のいない月曜日」は、気が重い月曜日になんと、社長以下管理職が全員休みという、前代未聞の出来事を描いたものだ。
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裁きの終った日(文藝春秋)

いやー、面白かったけど、登場人物が多すぎて、場面が変わって名前が出ると、誰だっけ?と、読み返さねければならず、面倒くさかった。大富豪が殺され、警視庁顧問の犯罪研究家が、大富豪の一族を集め、犯人を言おうとしたところで
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ふたりの恋人(集英社)

大学生なのに大学に行かず、働きもせず、ぶらぶら遊んで、恋人からお金をせびって暮らしている、いわいる「ヒモ」が主人公の話しだ。面白くない。こういう「ヒモ」やろうは、嫌いだ。汗水たらして、苦労しないと駄目である。
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悪妻に捧げるレクイエム(角川書店)

悪妻に捧げるレクイエムは、元新聞記者、シナリオライター、文学新人賞を取ったことのある作家、詩人の四人で、小説を共同執筆していく中で、事件が起きていく話しだ。なんと、女房の殺し方をテーマにした小説を書くことになり、各々案を書いて持ち寄るのだが、書き手毎、各々の特徴をもった書き方になっているので、複雑で少し分かりづらい。
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死体置場で夕食を(徳間書店)

新婚旅行中、吹雪で道に迷った夫婦が、なんとかロッジに辿り着き、命拾いするところから話が始まる。ロッジの主人や客から暖かく迎えられたのであるが、お約束通り、ロッジで事件が発生する。翌日目を覚ますと、なんと、ロッジの主人や客たちが全員消えてしまったのだ。