2024-12

感想

ト短調の子守歌(新潮社)

「ト短調の子守歌」は、内容は覚えていませんでしたが、心に残る作品の一つでした。改めて読んでみて、良い作品だとつくづく感じました。十七歳の少女のアイドルスターの話であるが、芸能界の実態を見事に描いているし、事件が起きた時の警察とマスコミとの関係などこと細かく描いていて、ふーーんそうなんだと大変勉強になりました。
感想

払い戻した恋人(集英社)

いやー、本作品面白かったです。二十四歳OLのドケチな姉ちゃんの話だ。一か月だけ無料で、というのを各紙くり返し、大体只で新聞を取っていたり、最初に熱いお湯を入れて、追い炊きを少なくするのと、ぬるめのお湯を追い炊きしながら入れるのと、どっちがガス代が安いか、必死に計算したり、
感想

たとえば風が(角川書店)

本作は、赤川次郎の小説によく出てくる大金持ちの話だ。お金に縁のない私には、突拍子もないことをするお金持ちに対し、いつもお金持ちってそうなんだ、住む世界が違うなと思ってましたが、今回のお金持ちは、普通というか、まともでしたね。
感想

真実の瞬間(新潮社)

「真実の瞬間」は、気持ちはわかりますが、切ない話です。ある電機メーカーの取締役の男が、話があると家族を集めた。男が勤める電機メーカーは、大事業ともいえないが、業界ではよく知られ、信頼されるメーカーだ。ほんの町工場だった会社を、男がここまでにしたのである。