ベビーベッドはずる休み(集英社)

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出た!南条家!!相変わらず、この家族面白い!!!前作では、『父は、出番が少なかったので、良く分かりませんが、多分面白いと思います。』と、書きましたが、今回、父は、大活躍です。それよりも、次女の美知と対立していた不良グループにいたケンが、何と、長女の麗子と結婚していて、子供まで生まれていたのだ。そして、ケンは、実業家として一流のうちに数えられる義父南条の、秘書をやっているのだ。その実業家の南条が、大臣に呼び出しをくらった。四時四十三分。ぴったりに、大臣が、ロビーへやって来た。SPらしい男が数人、周囲を固めている。大仰なこった、とケンは思った。そうまでして身を守らなきゃならないのかね。「---南条君か」六十代の半ばだろうか、どこか脂ぎった感じの男だ。「大臣、お呼びとうかがいましたので」「うむ。---まあ、座れ。それは君のところの息子か」「娘の婿です」「知っている。なかなか、ユニークな経歴の持主らしいね」と、大臣は言った。「恐れ入ります」と、ケンはおとなしく、わきに控えていた。「ところで、南条君。君に頼みがあるのだ」「といいますと?」「実は、君の屋敷の裏手に、私名義の家が一軒ある。ボロ屋で、とても君の所と比べものにならんが」ケンは、向こうが言い出したことびっくりした。「その家を君に買ってほしいのだがね」と、大臣は言った。「買うといいますと・・・・」「くっついているから、君の所の地所も大いに広がる」「それはそうですが・・・・。今でも屋敷が広すぎて持て余しておりまして」と、南条は笑顔で言った。「もちろん、それをまた売ろうとどうしようと君の自由だ」「もし---お売りになるとして、値段はいかほどで?」「そうだな。まあ、ざっと百億」ケンが目をむいた。・・・・「しかし、残念ながらさっき申し上げました通り、我が家は今でも広すぎて持て余しておりまして。新たな不動産を購入するつもりはございません」「ほう」と、大臣は言った。少し、ムッとした表情で、南条を見つめている。南条の方は、いたって平静そのものだった。「残念だね」と、大臣が言った。「全くでございます」「今の家でも広すぎるか」「はあ」「一家で、六畳一間のアパート暮らしなんてことになるかもしれんよ。人生、何が起こるか分からんものだ」脅迫である。---南条はにっこり笑って、「人間、命さえあれば、何とかなるものでございますので」と、答えた。「では、失礼する。忙しい身なのでね」と、大臣が立ち上がる・・・・。いやー、南条家の父、たいしたもんでしょ!大臣の脅迫に、笑顔なんですよ!!この大臣の策略に、南条家総出で、立ち向かうのである。
『シリーズ登場人物』

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