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七番目の花嫁(角川書店)

ちょっとヨーロッパ風に、店の中から開け放して道にはみ出すように作られたカフェテラスで、三人はティータイムと洒落ていた。だからドン・ファンも亜由美の足下でのんびり寝そべっていられたのである・・・・。隣のテーブルのその女性---ドン・ファンの泣き声に気付いて、「あら、可愛い。---何ていうの?」と、声をかけて来た。
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不思議の国の吸血鬼(集英社)

「危ない!」という叫び声。キーッという悲鳴のようなブレーキの音。そして---火花が夜の中に飛び散った。「きれい!」と、思わず言ってしまったのは、大月千代子だった。だが、誰もその言葉を不謹慎だととがめなかった。それどころじゃなかったのだ。
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本日は泥棒日和(徳間書店)

「やっぱり戸締りってのは大切だぜ」と、今野淳一は言った。「そう?」妻の真弓が、トロンとした目で、「でも、あなたは、戸締りしてない方がたすかるんじゃないの?」「自分の家は別だ」今野淳一---職業、泥棒。「ちゃんと戸締りは見てるわよ」妻、真弓---職業、刑事。
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幽霊湖畔(文藝春秋)

「気になることがあるのよね」また始まったな、と私は苦笑した。永井夕子は、ちょっと口を尖らして、「何かおかしい?」「いや、君の口癖が出たな、と思ったのさ。それだけだよ」「私の癖?だって、いつも私が気になっていることは、何かあるのよ。現実の方こそ、悪い癖があるんだわ。
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若草色のポシェット(光文社)

電話だ。こんな時間に?---杉原爽香は、当節の中学三年生としては、そう夜ふかしではなかった。しかし、夜十二時にベットに入ることはあまりない。特に今夜は土曜日である。一階で電話の鳴っているのが聞こえて、時計を見ると、十二時十五分ぐらい。
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三姉妹探偵団5 復讐篇(講談社)

いやー、相変わらず、三人姉妹、面白かった。綾子は、居間の方へ歩いて行った。「珠美。お風呂、入って」と、居間を覗くと、確かに、珠美はそこにいた。しかし、もう一人、見たことのない、中年の女性が珠美の隣に座っていたのである。「あら、失礼しました」綾子は、パジャマ姿なので、あわてて謝ったが・・・・。
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三毛猫ホームズの騒霊騒動(角川書店)

いやー、この三毛猫ホームズ面白かった。プロローグの前に、『《注》この作品には、本物の霊が登場します。従って、幽霊の出る場面、並びにポルターガイストの描写はトリックではありません。--赤川 次郎--』と、わざわざ注記があるんですね、びっくりしました。
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三毛猫ホームズと愛の花束(角川書店)

おー久々の『三毛猫ホームズ』だ。前作までは、ヨーロッパ旅行シリーズで、派手にやってましたが、今作は、日常生活に戻ってます?馬が、都会に出没して人を殺すのが、日常生活かって?男は駅を出ると、身震いした。風はないが、それだけに直接骨へしみ込んでくるような寒さ。バスはもうない。歩いて二十分ほどの道である。
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行き止まりの殺意(光文社)

「---待ってよ!」校門を出ようとした少女を、聞き慣れた声が呼び止めた。振り向くと、走って来る親友の姿はもう黄昏に紛れて、ほとんど影絵のようになっていた。「どうしたの、クラブ、あるんでしょ?」と、少女が言った。「うん。---いいの」
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虹に向って走れ(双葉社)

「おい!まだか!」監督の声は、苛立ちを通り越して、すでにヒステリーの域に達していた。「もうちょっと待ってください」と、返事が返って来る。「畜生!---同じことばっかり言うな!」監督は、タバコを地面に叩きつけて、ギュッと靴で踏みにじった。