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ロマンティック

ふうーーーん、こういう作品を書いていたんだ、赤川次郎さん。誰も死なないし、名探偵や警部も出て来ない。もちろん、猫や吸血鬼、幽霊なんかも出てこない。ただのお子ちゃまの恋愛小説なのだ。「いい加減にしてよ!」突然、甲高い声が店の中に響き渡った。
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窓からの眺め(文藝春秋)

ある男が、高級住宅地の屋敷に案内されてきた。都心に近いわりに、異例の静けさだ。近くに外国の大使館もあるらしい。案内されて屋敷は、この辺でも、また特別に広い屋敷だ。ほんの二年前まで、ここはちゃんと人が住んでいたらしい。前庭の広さ、車が七、八台停められる。
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泥棒物語(角川書店)

サラリーマンシリーズだ。サラリーマンを、四十うん年やって来た私は、そうだよね、そうだよねと、いつもは楽しく読ませてもらう、サラリーマンシリーズなんですが、本作は、今一でした。物語の方は、面白いのですが、不倫だらけなんです。
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ウェディングドレスはお待ちかね(集英社)

南条家、面白い!母といい、姉といい、妹といい、お手伝いさんといい、父は、出番が少なかったので、良く分かりませんが、多分面白いと思います。南条家は、お金持ちなんですが、南条家は、まともで、お金持ちらしくないのです。そして、各々の設定も面白い。
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百年目の同窓会(徳間書店)

ある団地に住む男が、夜中にふと目を覚ました。時計を見た。三時四十分だ。こんな時間に、何だって目が覚めたのだろう?とぼやく。私は、三時四十分ならもう起きてます。なんたって早起きなんです。まあ、年寄なんで、仕方ない。男が、隣の布団を見ると、空になっていて、妻がいない
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花嫁は歌わない(角川書店)

亜由美とドン・ファンが、復活しました。亜由美が、亜由美の小学校からの付き合いの同じ大学に通う親友から「私、結婚するの」と、言われて、「へ?」って答えたのだ。普通に驚いたときは、「まあ!」や「へえ!」であるが、特上に驚いたときは、「へ?」らしい。
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マザコン刑事の探偵学(徳間書店)

おー、大嫌いなマザコン刑事だ。「本当に、うちの息子は幸せ者だよ」というセリフを、日に何回も言う大学教授の話だ。それを聞くたび「本当ですねえ」と答える、教授の女性秘書。教授は、七十歳の高齢で、私立大学の「名誉職」として、籍を置いている。
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吸血鬼は良き隣人(集英社)

おう!吸血鬼シリーズ、前作まで、エリカたちが歳を取って、成長していたが、今作は成長がなく、エリカは、大学二年生のままだ。うん?留年か?「メリー・クリスマス!」クリスマスの季節です。十七歳の娘が、両手でクリスマスケーキを抱えて、家路を急いでいた。
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幽霊心理学(文藝春秋)

「人間はもともと罪を負って生まれて来るのよ」「そうかい?」「そうよ。だから、人間である限り、多少は罪を犯しても仕方ないのよ」「しかしね、それは良心とか信仰とかの意味での〈罪〉だろう?やはりまずいよ」「そんなことないよ」と、冒頭の夕子と宇野警部の会話だ。
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三姉妹探偵団3 珠美・初恋篇(講談社)

珠美、停学。遂にやっちゃいました。学校の手荷物検査で、珠美の鞄の中から、盗んだと思われる試験問題案のコピーが出てきたのだ。手荷物検査してたよね。今でもしているのかな、手荷物検査?『緊急に荷物チェックをしなければならない正当理由