ハムレットは行方不明(集英社)

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シェイクスピアの四大悲劇の一つとされるハムレットの物語(デンマークの王子ハムレットが、父王を毒殺して王位に就き、母を妃とした叔父に、復讐する物語)と似た事件が発生する。父が事故で亡くなり、母が父の弟と再婚する。その息子が、父の事故に疑惑を抱き失踪する。大学の写真部の女子大生が、撮った写真に、失踪した息子が映っていて、それをきっかけに、息子と知り合いになり、事件に巻き込まれていく。この女子大生が、「君は大体推理小説か何かみたいに年中事件が起っていないと気が済まないんだから」って言われるくらいに事件好きで絡んでいくのだ。また、「見たところ五十歳ぐらいの、ちょっとくたびれた小学校の校長という印象の男だった。まあ、小説などでは、こういう刑事が凄腕ということになっているが」という刑事が、事件に当たるのであるが、本当に凄腕なのだ。赤川次郎が描く刑事は、間抜けが多いが、こんな刑事はめずらしい。さて、ハムレットの物語通り、復讐は完遂するのであるのか?

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