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◆三毛猫ホームズの運動会
三毛猫ホームズシリーズ初の短編集です。警視庁も運動会やっていたんですね。私が居た会社も毎年運動会をしていて、盛り上がってました。なつかしい。でもみんな運動不足なんで、徒競走なんかで誰かしら転んでけがをするんですよね。運動会の最中に、刑事の奥さんと刑事の部下の逢引から始まった。その逢引を旦那の刑事が見ていて、さらに、晴美と三毛猫ホームズがその様子を見ていた。そして、刑事を憎んでいる凶悪犯が、護送車から逃げ出して、刑事に復讐に来るかもしれないとの連絡が来た。凶悪犯の逮捕は、刑事と刑事の部下、そして片山刑事で行ったのであるが、熱を出して苦しんでいる凶悪犯の妻を、刑事は、病院に連れて行かずに、警察で事情聴取を行ったため、治療が遅れて亡くなってしまったのだ。しかし、運動会は中止にせず、警備の警官を配備して、続行するのである。そうです、刑事は皆、多かれ少なかれ逮捕した犯人に恨まれているのだ。こんなのを気にしていたら、最初から運動会なんて開けやしない。刑事って、因果な職業なのだ。そして事件が発生する。先ずは、刑事の部下が、ダルマ競争のダルマの中で、死んでいた。そして、刑事の妻が、行方不明になる。凶悪犯の仕業なのか？ 不倫の三角関係のもつれなのか？ この事件に、三毛猫ホームズたちが、挑むのである。そうそう、もちろん、石津刑事も来ていて、活躍しますよ。
『シリーズ登場人物』
◆三毛猫ホームズのスクープ
なんと、警視庁のミスコンの話しです。まあ、確かに美人の婦人警官っていますよね。それよりも、あの警視庁捜査一課長の栗原警視にあこがれて、婦人警官になった女性がいるらしい。それも、美人ときている。ＯＬの時にチンピラに絡まれて、危ないところを栗原警視に助けられ、あこがれたらしいのだ。栗原警視は、その婦人警官と食事をしたりして、楽しませているらしい。あの鬼の栗原警視がですよ。驚いた。話を戻して、ミスコンの審査員を各部門から出すことなっていて、捜査一課にも依頼が来た。栗原警視は、最初ミスコンなんてそんなものと、ミスコン審査員を片山刑事に押し付けていたのに、栗原警視にあこがれている婦人警官がミスコンに出場するとわかると、「コンテストの審査員のような重要な任務は、やはり、課長たる者のつとめだ」などと言って、自分がやることにするのだ。ミスコンの審査員は、栗原警視が行うのであるが、お供で片山刑事を連れていく。さらに、どういうわけか、晴美と三毛猫ホームズが、ミスコンに招待される。さらにさらに、石津刑事が、ミスコンの受付を行っているのだ。関係者が揃ってしまう。何か起きないわけがない。そして、ミスコンの審査が進んで行き、お待ちかねの水着審査で事件が起きた。なんと、栗原警視にあこがれている婦人警官が、殺されてしまったのだ。警視庁のミスコンで、婦人警官が殺されるという、前代未聞のこの事件だ。栗原警視は大丈夫か？
◆三毛猫ホームズのバカンス
三毛猫ホームズのバカンスは、そのまんまで、片山たちが休暇で海辺のリゾートホテルに遊びに来た話しだ。遊びと言っても、もちろんお約束通り事件が起きるのである。なんと、旦那が医者の夫婦の旦那さんと奥さん、それとお金持ちの奥さん三人から、片山が刑事だと知って、「私が殺されそうだ」と相談を受けたのだ。今は、お金持ちの奥さんだが、この奥さん前は医者と結婚していて、二年前に同じくこのリゾートホテルに遊びに来ていたときに、若い男と浮気をし、医者にばれて、離婚していたのだ。そして、医者は医者で、今の奥さんとは、離婚する前から付き合っていたらしく、どうも、医者は、むかしの奥さんと別れたく、若い男に金をやり、前の奥さんに近づかせ、はめたらしいのだ。そして、今の医者夫婦、今はお金持ちの奥さん、そして、離婚の原因となった若い男が揃って、今年もこのリゾートホテルに来ていたのだ。そういうことで、今はお金持ちの奥さんは、医者と今の奥さんを恨んでいて、互いに殺されるかも知れないと思ったらしいのだ。そして、プールに浮いた死体が発見される。死体は、相談に来た三人の内の一人かと思いきや、はずれで、離婚の原因となった若い男だったのだ。この若い男は、どういうわけか、ボーイの服を着ていて、靴を履いていないのだ。さて、三毛猫ホームズは、どう解決するのでしょうか？ 海辺のリゾートホテルって、いいですね。ところで私は今、海辺の別荘の購入を検討しています？ほんと？？
◆三毛猫ホームズの温泉旅行
警視庁捜査一課は暇なんですかね。休暇で海辺のリゾートホテルに遊びに行ったと思ったら、今度は休暇で温泉旅行です。もちろん温泉でも事件が勃発します。片山刑事と石津刑事が、温泉から上がって来ると、家族風呂から新婚夫婦が出てきた。石津刑事がうらやましがっていると、その新婚夫婦が中年の夫人に絡まれていて、旦那が怒鳴り声を上げ、奥さんが必死になだめているのだ。話を聞くと、新婚夫婦の旦那は刑事で、以前に事件で若者を打ち殺してしまって、その母親からつきまとわれているとのことだ。気持ちはわかりますが、新婚旅行にまでついてこられると、怒りますね。そしてその夜に、旅館が火事に見舞われ、五人もの犠牲が出てしまう。そして、三人の身元が判明したのであるが、二人の身元が判明しない。二人は、どうも若い夫婦らしいのであるが、行方が分からないのは、二組の若い夫婦がいて、刑事の夫婦も行方不明なのだ。犠牲になったのは、どちらかの夫婦のはずだが、わからない。その後、息子が刑事に殺された夫人が、何者かに襲われる事件が発生する。生き残ったのが刑事の夫婦で、夫人を襲っているのだろうか？ この後、複雑な結末に向かって進んで行くのだ。そう、旅館と言えば、娯楽室の卓球ですよね、もちろん本作にも出てきました。晴美って、卓球がかなりの腕らしい。ちなみに、そういう私も、むかし卓球部でした。後、山口聖子ってのが出てきます、分かります？
◆三毛猫ホームズの殺人展覧会
へー、知らなかった、警視庁捜査一課長の栗原警視が、絵を描く趣味を持っていたとは。ギャラリーに、栗原警視の描いた絵が展示されたので見に来るように、片山刑事に指示が来た。「「可愛い犬ですねー」なんて言うなよ、課長はライオンを書いたつもりなんだから」と、根本刑事から、注意が飛んだ。ギャラリーに言ってみると、晴美と三毛猫ホームズも来ていた。課長が招待したらしい。そして、絵を見ることになったのであるが、失敗した。根本刑事からの注意を、晴美に言うのを忘れてしまったのだ。「本当にすてき」「このダックスフント、生きているみたいだわ！」終わった。それはさておき、殺人現場の、極めて生々しい描写の絵が、展示されていた。床に倒れている裸婦の胸にナイフが突き刺さっていて、血が乳房の谷から両わきへと流れ落ち、床に血溜まりが広がっていて、片山刑事が、危うく貧血を起こしそうになるほど生々しいのだ。そんなことがあってしばらくして、女が全裸で刺殺されて、埋められた事件が発生する。駆け付けた片山刑事は驚いた。なんと、ギャラリーで見た生々しい絵に描かれていた女とそっくりなのだ。生々しい絵を描いた画家の調査が始まり、画家が開催したパーティーに出向くのであるが、そこで、画家が毒殺されてしまうのだ。犯人は、如何に？？ いやー、この三毛猫ホームズシリーズの短編集は、盛りだくさんでしたが、三毛猫ホームズの出番が、いつもの長編より少なかった気がします。短編なんで仕方がないのでしょう。
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