2026-02

感想

子供部屋のシャツ(文藝春秋)

本作は、久々に怖い話でした。別荘風に、ちょっと小高い丘、林の中に建つ洋館。---真新しくて、それでいて、シックである。この洋館の二階の空っぽの部屋。真中に置かれた椅子の上に、立てかけられたモノクロの写真と、一枚の汚れたシャツ。写真は、恨みのこもった眼差しの男の子
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女学生(新潮社)

本作品は、題名通り女学生に関係する話が、何話か詰まっています。先ずは、オーケストラのコンサートで、マーラーの交響曲第九番を演奏して、「ブラヴォー」の叫びが、ホールの中に渦巻いた後の、アンコール曲が、ワルトトイフェルのワルツ〈女学生〉を演奏した話だ。
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子子家庭は危機一髪(新潮社)

小学校六年生の坂部律子が、昼休みの教室で、親友の江田香織と話をしていると、パパから電話が来た。「今、家へ電話したけれど、ママがいないんだ。だから、お前に話しておく。よく聞いてくれ。パパはもう家に帰れないんだ。・・・・・」仕事の上での違法献金の責任を一人でしょい込んで、警察に追われ、逃亡するという。
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さびしい独裁者(徳間書店)

駆け出しのタレントの女性が、夜道を歩いていて、一人の男とすれ違った。何だろう?いやに古風のスタイルで、ステッキなんか突いている。まだ若い男らしく、足取りも軽い。すれ違うときに、にこやかに微笑して、会釈していった。すると今度は、「すみません」と、声をかけられた。中年の、穏やかな笑顔の紳士だ。