skt513

感想

マザコン刑事の探偵学(徳間書店)

おー、大嫌いなマザコン刑事だ。「本当に、うちの息子は幸せ者だよ」というセリフを、日に何回も言う大学教授の話だ。それを聞くたび「本当ですねえ」と答える、教授の女性秘書。教授は、七十歳の高齢で、私立大学の「名誉職」として、籍を置いている。
感想

吸血鬼は良き隣人(集英社)

おう!吸血鬼シリーズ、前作まで、エリカたちが歳を取って、成長していたが、今作は成長がなく、エリカは、大学二年生のままだ。うん?留年か?「メリー・クリスマス!」クリスマスの季節です。十七歳の娘が、両手でクリスマスケーキを抱えて、家路を急いでいた。
感想

幽霊心理学(文藝春秋)

「人間はもともと罪を負って生まれて来るのよ」「そうかい?」「そうよ。だから、人間である限り、多少は罪を犯しても仕方ないのよ」「しかしね、それは良心とか信仰とかの意味での〈罪〉だろう?やはりまずいよ」「そんなことないよ」と、冒頭の夕子と宇野警部の会話だ。
感想

三姉妹探偵団3 珠美・初恋篇(講談社)

珠美、停学。遂にやっちゃいました。学校の手荷物検査で、珠美の鞄の中から、盗んだと思われる試験問題案のコピーが出てきたのだ。手荷物検査してたよね。今でもしているのかな、手荷物検査?『緊急に荷物チェックをしなければならない正当理由
感想

三毛猫ホームズの歌劇場(角川書店)

新設されたピアノコンクールが開催された。十二人出場で、十一人の演奏が終了している。日本のピアノ界の一つの流派を作った、もう七十代も後半の女のピアノの先生も、審査員の一人になっている。その先生の一番弟子が出場しているので、優勝は決まったも当然って感じだ。
感想

三毛猫ホームズの感傷旅行(角川書店)

片山刑事が、公園のベンチに座っている。ポカポカと暖かくて、いい気持ちだ。すると「おい、片山!」と声をかけられた。ある事件で顔なじみになった刑事だ。刑事は、女を尾行しているのであるが、腹をこわしていて、トイレに行くので、代わりに女を監視するように頼まれた。
感想

三毛猫ホームズの音楽ノート(光文社)

おー!久々の三毛猫ホームズシリーズだ、みんな元気にしていたかな?と読み始めたら、なんか変。そう、本作は、赤川次郎の音楽への熱き思いをつづったエッセイ集と有名音楽家との対談だったのだ。(なんか、前にも同じこと書いたっけ。パクリ) 
感想

砂のお城の王女たち(新潮社)

二十八歳の商事会社の独身の男が、アメリカへの長期出張から帰って来た。夕食を終え、マンションに帰るのであるが、憂鬱だ。なんてったって、出張の五年間、マンションの部屋は、閉めっきりで放っとかしでいたので、部屋中を掃除しなければならないからだ。
感想

遅れて来た客(光文社)

五階建ての、細長い、古い石造りのアパート。大学生のカップルが、このアパートの側を歩いていると、一番上の階の窓が、突然砕けた。そして、一人の男が、飛び出して来た。もちろん男は、路上に叩きつけられ、亡くなった。野次馬が集まってきて、救急車が来て、パトカーが来た。
感想

湖畔のテラス(集英社)

大学を中退して、フラリとアメリカへ出かけ、一年近く放浪して帰ってきた娘の話だ。娘の叔母からアルバイトを頼まれた。叔母の夫、つまり叔父に恋人ができた。会社の新人OLらしいのだ。叔父が、湖へ、お得意先の招待で出かけるのであるが、