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幽霊湖畔(文藝春秋)

「気になることがあるのよね」また始まったな、と私は苦笑した。永井夕子は、ちょっと口を尖らして、「何かおかしい?」「いや、君の口癖が出たな、と思ったのさ。それだけだよ」「私の癖?だって、いつも私が気になっていることは、何かあるのよ。現実の方こそ、悪い癖があるんだわ。
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若草色のポシェット(光文社)

電話だ。こんな時間に?---杉原爽香は、当節の中学三年生としては、そう夜ふかしではなかった。しかし、夜十二時にベットに入ることはあまりない。特に今夜は土曜日である。一階で電話の鳴っているのが聞こえて、時計を見ると、十二時十五分ぐらい。
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三姉妹探偵団5 復讐篇(講談社)

いやー、相変わらず、三人姉妹、面白かった。綾子は、居間の方へ歩いて行った。「珠美。お風呂、入って」と、居間を覗くと、確かに、珠美はそこにいた。しかし、もう一人、見たことのない、中年の女性が珠美の隣に座っていたのである。「あら、失礼しました」綾子は、パジャマ姿なので、あわてて謝ったが・・・・。
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三毛猫ホームズの騒霊騒動(角川書店)

いやー、この三毛猫ホームズ面白かった。プロローグの前に、『《注》この作品には、本物の霊が登場します。従って、幽霊の出る場面、並びにポルターガイストの描写はトリックではありません。--赤川 次郎--』と、わざわざ注記があるんですね、びっくりしました。
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三毛猫ホームズと愛の花束(角川書店)

おー久々の『三毛猫ホームズ』だ。前作までは、ヨーロッパ旅行シリーズで、派手にやってましたが、今作は、日常生活に戻ってます?馬が、都会に出没して人を殺すのが、日常生活かって?男は駅を出ると、身震いした。風はないが、それだけに直接骨へしみ込んでくるような寒さ。バスはもうない。歩いて二十分ほどの道である。
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行き止まりの殺意(光文社)

「---待ってよ!」校門を出ようとした少女を、聞き慣れた声が呼び止めた。振り向くと、走って来る親友の姿はもう黄昏に紛れて、ほとんど影絵のようになっていた。「どうしたの、クラブ、あるんでしょ?」と、少女が言った。「うん。---いいの」
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虹に向って走れ(双葉社)

「おい!まだか!」監督の声は、苛立ちを通り越して、すでにヒステリーの域に達していた。「もうちょっと待ってください」と、返事が返って来る。「畜生!---同じことばっかり言うな!」監督は、タバコを地面に叩きつけて、ギュッと靴で踏みにじった。
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いつもの寄り道(新潮社)

知っている名前というのは、何となく目につくものである。それにしても、奥さんがそれに気付いたのは、ほとんど奇跡に近かった。何しろ、夕ご飯を食べながら、夕刊の芸能欄の記事を読みながら、かつTVの音声に耳を傾けるという状態だったのだから。・・・なるほどね?むかしから、『ながら族』いましたよね。
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親しき仲にも殺意あり(集英社)

「ある人物を護衛してもらいたい」と、捜査一課長が言った。「は?」ちょっとポカンとしていた女性刑事は、あわてて訊き返した。「護衛だ。組織に命を狙われている。幹部を三、四人は挙げられる重要な証人なんだ」「私が護衛するんですか?」女性刑事には、ちょっと意外な話だった。
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結婚以前(角川書店)

「ウォーオ」と、思いっきり大きな口を開けて、欠伸をした。いささかみっともないが、こうでもしないと、起きる気になれない。それに、どうせ独り暮らしのOLなのだから、誰も見てやしないのである。それにしても---今朝は辛い。どうしたんだろう?「あ、そうか・・・・」ゆうべ・・・・。地方へ転勤になる同僚のための送別会をやった。