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◆夢から醒めた夢
劇団四季のミュージカルになった作品らしい。ミュージカルね?なんで、歌いながら演劇するのか、良く分かりませんね? 「夢から醒めた夢」もそうですが、ミュージカルって、一度も見たことありませんね。それはさておき、なかなか良い作品でした。主人公は、九歳の女の子。家族で遊園地に来た。この子、九歳の女の子なのに、お化け屋敷が好きなのだ。お化け屋敷ね、行きました、行きました、お化け屋敷というよりも、びっくり屋敷だよね。今も、お化け屋敷あるのかな?そして、やっぱり、びっくり屋敷なのかな? ただ、この遊園地のお化け屋敷は、人気がなく、閉鎖してしまったらしいのだ。でも、女の子は、名残ほしいらしく、お化け屋敷だった建物に、来てしまうのだ。入り口は閉めたままで、切符を売る窓口にも、だれもいない。いつもは、年を取ったおばあさんが座っていて、切符を売っていた。女の子の姉は、「あのおばあさんのほうが、よっぽどお化けみたい」などと、言っていたのだ。女の子は、お化け屋敷の前にしばらく立っていたけれど、立っていても入れるわけじゃないので、クルッと後ろを向いて、戻ろうとすると、「入って行かないの?」と、呼び止められた。あのおばあさんが窓口から女の子を見ている。「開いているよ。いつでも、ね」だそうだ。女の子が、入り口の前に立つと、キーッと何だか気味の悪い音をたてて扉が開いた。女の子は、お化け屋敷の中に入って行ったのだが、お化けとか、ガイコツとか、一つ目小僧とかが出てこないのだ。お化けの出ないお化け屋敷なんて・・・・と、ヒョイ、と角を曲がると、だれかにぶつかりそうになったのだ。目の前に、女の子が背中を見せて立っていたのだ。そして、その女の子は、幽霊で、一日だけ、入れ代わってほしいという。ママが、仕事のせいで、自分の死に際に間に合わず、仕事嫌いになり、何もしないで、一人で泣いているので、もう一度、ママに会って、ちゃんとお別れを言いたいとのことだ。頼まれた女の子は、「いいわよ」「一日たてば戻れるんでしょ?お安いご用だわ」と来た。おいおい大丈夫なの?入れ代わると、どうなるのか分かっているのかな?安請け合いしちゃって。さて、お化け屋敷の好きな女の子は、どうなってしまうのでしょうか??
◆ふまじめな天使
「近ごろまれに見る善意の人」が死ぬと天使になれるらしい。そういう人が死にかけると、審査をして、合格して死ぬと、天使が羽をもって死んだ人のところに行き、背中に羽をつけ、天へ上るというのだ。「まったく!何でこんなに忙しいんだ!」羽付け係の天使のボヤキだ。その天使が舞い降りたのは、古びた今でも壊れそうなアパートだ。審査に合格した老人に、羽を付けに来たのだ。表札を見て「ここだ!やれやれ」と部屋に入ると、布団にくるまっている男の背中がちょうど目の前にあった。こりゃ、取り付けるのに楽でいいと、天使は素早く羽を付けてやり、さっさと天井を通り抜けて天国へ戻って行ったのだ。ところがなんと、老人の隣部屋に住む、「他人のもの、無断永久借用業」つまり泥棒の男の背中に、間違って羽を付けてしまったのだ。老人と泥棒の男は、同姓同名で、間違ってしまったのだ。泥棒にとって、こんなありがたいものはない。飛んで逃げれるし、盗みに入る時も、どんなに高い塀だって飛び越えられるのだ。おかげでその泥棒は、稼ぎまくっているのだ。そこで、「夢から醒めた夢」に出て来た女の子に、泥棒の羽を取り戻すように依頼が来たのだ。羽は、当人が外していいと思わない限り、外れないので、何とか工夫して、あの泥棒にそう思わせてくれというのだ。そして、十五歳の女の子のところに、泥棒が現れるので、そこに行けとの指示だ。頼まれた女の子が、十五歳の女の子のところに行くと、ちょうど羽が付いた泥棒が来ていた。十五歳の女の子が、「すごい!」「やっと祈りが通じたんだわ!」「さ、早く連れてって!」と、泥棒に言っているのだ。十五歳の女の子は、早く死んで、天国に行きたいと思っていて、羽が付いた泥棒が、天使で、迎えに来てくれたと思ったのだ。「しかしね、君、元気そうじゃないか。天国へは、死ななきゃいけないんだよ」と、泥棒が言うと、「じゃ、死ぬわ」と、十五歳の女の子が、バルコニーに出て行き、アッという間に、バルコニーから身を躍らせたのだ。泥棒は、夢中で十五歳の女の子を追ってバルコニーから飛んだ。十五歳の女の子の体を、間一髪抱き止めることができたのだが、さて、どうなるのやら?羽は取り戻せるのでしょうか?



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