花嫁は歌わない(角川書店)

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◆花嫁は歌わない
亜由美とドン・ファンが、復活しました。亜由美が、亜由美の小学校からの付き合いの同じ大学に通う親友から「私、結婚するの」と、言われて、「へ?」って答えたのだ。普通に驚いたときは、「まあ!」や「へえ!」であるが、特上に驚いたときは、「へ?」らしい。さらに、「ね、ドン・ファン、ちょっと私の頬っぺなめてくれる」と指示。ドン・ファンが頬をなめると、「冷たい!」「夢じゃないんだ!」と来たもんだ。亜由美は、それくらい、驚いたらしい。学生結婚ね、昔はよく聞きましたよね。今じゃ、結婚が減って、少子化問題が、爆発してます。何とかしてよだよ! 亜由美の「どんな人なの?名前は?」に、「今度、ちゃんと紹介するわ。あなたに真先に」「彼が・・・・ちゃんと離婚したらね」と来た。なんだ、ただの不倫か? しかし、その十日後に、その友だちが、自殺したのである。亜由美、荒れた荒れた!自殺した友だちの葬儀の帰り、別な友達と、パブに寄って、やけ酒だ。「何が男よ!」「許せないわよ!奥さんがいながら、親友を弄んだ奴!絶対に許せない!」「親友から相手の男のことを、何一つ、聞きださなかった。---馬鹿だったわ。自分の馬鹿さ加減に乾杯してんの」・・・・。すると、二十歳前らしい若者が、「おい、姉ちゃんよ」「いやに湿っぽいじゃねえか」と来た。「私は一人っ子よ。弟はいないの」と、亜由美。「男に振られたのか?何なら付き合ってやってもいいぜ」「あ、そう、ご親切に」「ああ、俺って凄く親切なんだよな」「小さな親切、大きなお世話、って文句、知ってる?」亜由美は、カクテルのグラスを取り上げて腰を浮かしていた。「亜由美!」と、友だち、止める間はなかった。グラスの中身は、次の瞬間、若者の頭上から降り注いだのだ。大乱闘!何と、亜由美が、留置場送りになったのだ。母親が迎えに来て、留置所を出ると、「間に合った」と、男の声。振り向くと、殿永刑事がいたのだ。「忙しい花嫁」で知り合った、切れ者の刑事だ。殿永刑事は、主婦の殺人事件を追っているのであるが、殺害場所のホテルの部屋に、亜由美の自殺した親友の名前と大学名が書かれた跡のあるメモ用紙が、見つかったとのことだ。来た来た来た。亜由美の、自殺した親友の復讐劇が、始まるのである。しかし、亜由美のお母さん、面白い。「亜由美も、婚約者の一人や二人、いたっていいと思う」や警察からの引き取り電話に「あら、刑務所って、そんなに早く出られるんですの?」と訊き返すのだ。すげー。

◆花嫁に捧げる子守歌
亜由美の友達の女子大生が、彼氏と初めてホテルに行った。そして、ホテルを出たのが、夜中の十二時近く。「雨でも降りそうだな」ホテルを出たところで足を止めて、彼氏が空を見上げた。「心は快晴よ」と、女子大生は言って笑った。「僕もだ」二人が顔を寄せ、軽く唇を触れ合った。そのときだった。まるで雷でも光ったかのように、パッと青白い光が二人に浴びせられていた。「キャッ!」と、女子大生が身を縮めたところに、もう一度---。写真を取れれたのだ。カメラを手に、肩から重そうなバックを下げた男が立っていた。「やった!」「『愛と涙の日々』のヒーロー、その後、っていやあ、高く売れるんだから」と、男。撮られた写真が、週刊誌に載った。彼氏は、七年前に、不治の病に倒れ、儚い命を散らした女子高生と、交換日記をしていて、『愛と涙の日々』のタイトルで、その交換日記が、本になったのだ。さらに、映画になり、TVドラマになり、彼氏は、世間を騒がせるヒーロになった男だったのだ。七年前にの出来事なんですが、TVなり、週刊誌なりは、ネタがなくなると、XXXXのその後っていうのをやるのですね。そして、彼氏が通う大学の研究室の机の中から、〈儚い命を散らした女子高生を忘れたのか。お前の恋人に、天罰が下るぞ〉との脅迫状が、入っていたとのことで、彼氏が、亜由美に相談に来たのだ。亜由美が、殿永刑事に相談すると、儚い命を散らした女子高生の妹が、亜由美たちの大学に通っていることを、調べてくれたのだ。早速、亜由美が、その妹に接触し、脅迫状のことを訪ねると、「私、今は自分のことが手一杯です。七年も前に死んだ人のために、そんなことまでやれませんわ」とのことだった。その後、なんと、その妹が、大学の、ピアノが置いてある会議室で、何者かに、刃物で刺されてしまうのだ。殿永刑事が大学に来てきて、刺された妹の恋人という、大学の助教授の息子に話を訊いていると、「だからよせと言ったろう。変な女と係り合うと、ろくなことにはならん」と、父親の助教授が現れた。そして、殿永刑事に「あんたが担当の刑事かね」「息子は何にも知らんよ。親の私が良く知っている」「これ以上、息子の繊細な神経を傷つけないでくれ。・・・もしこれ以上君が詰問をつづけたいのなら、こちらも弁護士を立てることにする」と言って、息子を連れて行ってしまったのだ。何か怪しい。どうする、亜由美とドン・ファン、そして、殿永刑事? あまり書いていませんが、ドン・ファンって、結構活躍しているのですよ。

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