冠婚葬祭殺人事件(講談社)

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◆冠婚葬祭殺人事件
久々の四文字熟語シリーズ。今回は、どんな四文字熟語だろうか? 大貫警部は、相変わらずか? 井上刑事は、元気にしていたのか? 楽しみです。「フン!」「下らん!」、もちろん大貫警部の言葉だ。相変わらずのようで、安心しました。箱崎警視から、全国に三百万人はいるという、家元の跡取りの娘のガードを指示されての発言だ。苦虫をかみつぶしたような箱崎警視に「課長、任せて下さい。警部の扱いなら、僕の方が慣れてます」と井上刑事。井上刑事もできてきましたね。そして見事、大貫警部に家元の跡取り娘のガードを承諾させるのだ。早速、家元の屋敷に行って話を聞くと、先代の家元が死んでから二年近く、誰が後を継ぐかもめて、激しい裏工作合戦の挙句、先代の娘が継ぐことになったが、それを不服に思っている連中がいるらしい。叔父、大番頭、腹違いの妹、などだ。そして、家元の披露パーティを行うのであるが、「そのパーティに娘が出れば命はないと思え」との脅迫電話が来たとのことだ。そこで、披露パーティで娘のガードをしてほしいとの依頼だ。披露パーティが始まる。もちろん大貫警部は、ガードそっちのけで、食べまくっている。井上刑事が監視していると、「どけ!危いぞ!」という叫び声がして、手にナイフが光っている男が、まっしぐらに娘に向かったのだ。まあなんとか井上刑事が、防ぐことができたのだが、この男は、娘の元恋人で、別に家元の跡目争いとは関係なさそうなのだ。翌日、「家元の娘が、井上刑事を家元の婿としてお迎えしたいとの」連絡が来たのだ。どうも脅迫犯をおびき寄せる戦略らしく、箱崎警視から、結婚の発表をするだけだと説得させられる。いやーでも、直子の怒り狂いは、すごかったらしいです。冠婚まできました。葬祭へと続きます。
『シリーズ登場人物』

◆即日完売殺人事件
マンションのモデルルームで、刺殺された女性の死体が見つかった。このモデルルームの担当者が、重要参考人として引っ張られた。このモデルルームのカギは、会社に保管していて、朝に担当者が会社に寄って、カギを取ってからモデルルームに来ることになっているが、担当者は、面倒なんで、昨日の退社時にカギを持ち出したのことだ。そして、十時頃まで上司と飲んで、十二時ぐらいまで、平同士で飲み直した。その後、アパートに三時に帰ったのであるが、十二時から三時までの記憶がない。しかし、その時刻に、刺殺された女性と一緒に飲んでいるところを、同僚に目撃されていたのだ。飲んで記憶がない、分かります。私もいつもそうですから。記憶がないけれども、いつもちゃんと行動しているらしいのであるが・・・怖いですね。また、美味しいものを食べたり、楽しいことをしたのに記憶がない、もったいないですね。それはさておき、殺された女性は、三十二歳独身、中学校の先生をしていることが分かった。大貫警部と井上刑事が、女性が住んでいたアパートを訪ね、管理員係の老人から、火曜日の夜に、女性の部屋に男が訪ねてくることを聞いた。そして、女性の部屋のカギを老人に開けてもらって部屋に入ると、部屋の中が荒らされていて、何者かに井上刑事が突き飛ばされた。何者かの後を追うと、老人が階段から突き落とされて死んでいた。別に犯人がいたのか? モデルルームの担当者は、保釈された。今度は、女性が勤めていた学校を訪ね、女性と婚約関係にあった同僚がいたのが分かった。同僚の先生を呼んで話をしたが、決め手はない。もともと、何でモデルルームで先生が殺されていたのかの理由が分からないのだ。さてそのなぞとはいかに?

◆一触即発殺人事件
中学校の同窓会の話だ。中学校を卒業して約三十年後に、男ばかり六人が集まっての同窓会を、なんと毎週行っているのだ。昔の仲間が集まった、ただの飲み会と思ったらどうも違う、毎週ちゃんと案内状が届くらしい。しかも、会社の社長から同窓会に出席するように指示されるのだ。どういうことなのか? その同窓会の会場で、出席者の一人が刺殺されてしまう。殺された男の奥さんを呼ぶと、取り乱している様子はなく、服装もあわてて飛んで来た、というのでなく、きちんと紺のスーツを着こんでいたのだ。つかさず大貫警部が「分っとったのか」「いやに落ち着いているじゃないか。亭主がこうなるのが分かってたのかと訊いとるんだ。でなきゃ、夫婦仲がうまく行ってなかったのか?」と、およそデリカシーのかけらもない言い方をするのだ。それに対し奥さんは「はい」「こうなるかもしれないとは思っておりました」との回答。実は同窓会に集まった内の一人が、中学時代に他の五人にいじめにあっていたのであるが、今では大会社の専務になっていて、他の五人の会社に取引先として影響を持つようになったのだ。そして、このいじめられた五人に復讐するつもりで、毎週この専務が同窓会を開いて、自分が受けた仕打ちのことを、思い出させて、苦痛を与えているのだ。同窓会に欠席したくても、会社がつぶされるのでできないのだ。五人は、いい加減ノイローゼ陥っていたのだ。そして殺された男の奥さんは、同窓会で何かが起こると予感していたのだ。さらにまた、同窓会で出席者の一人が殺された。そして、大貫警部TVの生番組で関係者を集め、謎解きをすると言い出してしまう。おいおい井上刑事大丈夫か? そして生番組が始まるのだ・・・。出た大貫警部、パワーアップしてきている!

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