霧の夜にご用心(角川書店)

【広告】スポンサーリンク


「霧の夜にご用心」は、切り裂きジャックの日本版のサスペンスだ。切り裂きジャックは、霧の夜のロンドンに出没して、売春婦を殺し続けた男で、外科医のような手際の良さで、身体を切り刻んだ。それと同じことを企んでいる切り裂き魔男の話だ。黒のソフト帽、黒のコート、黒の靴、黒の皮手袋、そして研ぎ上げたナイフを用意し、霧の夜を待つのだ。第一の標的は、切り裂き魔男の会社の顧問の男だ。月一回ある顧問会議で、女子社員のちょっとしたミスに、凄ましい叱声を浴びせたのだ。顧問の男は、顧問会議が終わると会社の近くのバーに行き、閉店まで飲むのが慣例だ。切り裂き魔男は、早速アパートに行き、切り裂きジャックの衣装に着替え、バーに行く。予想通り、バーの閉店で顧問の男が出てきて、タクシーを拾うため大通りに向かう。ここからだと人通りの少ないわき道を通るはずだ。後をつけ、わき道に差し掛かり、ナイフを握って、顧問に追いつこうとしたところで、「ねえ、あんた」と女が顧問に話しかけた。顧問の男は、女の誘いに乗ってわき道に行ったが、その後切り裂かれた死体になるのだ。切り裂き魔男は、先を超されてしまったのだ。そして、顧問会議でミスをした女子社員が姿を消す。女子社員は、警察に重要参考人として指名手配されてしまう。翌日、切り裂き魔男は、上司の課長に呼ばれて、女子社員が隠れているホテルに、お金と手紙を持って行くように依頼された。どうも女子社員は、課長の愛人になっていたようだ。ホテルに行くと、やつれた女子社員がいた。女子社員は、課長に大分貢いだようだが、弁解と逃げの口上のみで成り立っている、終わりの手紙を渡されたのだ。その後、課長が殺される。そして私が課長を殺したとの電話が、切り裂き魔男に入る。この後も切り裂き魔男の周りで人が死んでいくのだ。そして、切り裂き魔男と犯人との霧の夜の決闘に進んで行くのだ。切り裂き魔男の運命は?? 家の周りもたまに霧が出ます。霧の夜にご用心!気を付けよう!!

コメント