沈める鐘の殺人(講談社)

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結婚のため前の学校を辞めた教師が、名門の女子学園に赴任した。結婚が破綻してしまったからだ。学園は各学年1クラスの寄宿制で、教師も既婚者以外はできるだけ学校の宿舎に入ることになっている。学園に向かうバスで運転手から「気を付けなよ」と言われる。学園の先生がよく事故に遭うとのことだ。さらに学園に向かう坂道を登っていると「どこへ行く気だ?」と突然声をかけられた。どうもこの学園に続く坂道を監視しているらしいのだ。お約束通り、怪しい学園なのだ。そしてやっとのことで学園に着いたのであるが、今度は「キャーッ!」「助けて!--誰か来て!」と来たもんだ。池に少女が溺れていたのだ。教師は池に入り少女を助ける。助けた少女と校舎に向かって歩いていると、グォーンと響いたのだ。少女は「鐘が・・・・」「鐘が鳴っているわ。--鐘が鳴っている!」と口走ったのだ。この学園は、もともと修道院で、鐘楼があり鐘があったのであるが、鐘が盗みに会い、運ぶ途中で池に落としてしまい、今でも池の底に沈んでいるとのことだ。池の底にある鐘が鳴ったのであるのか? 赴任して三日後、教師が中華料理屋で食事をしていると「心配するな。俺はあの院長の弱みを握っているんだ」「あの院長を立ち退きに同意させりゃ、こっちだって充分礼はする」との会話を聞いてしまう。不動産屋がこの学園を目をつけて、この学園を壊して、高級分譲地として売り出すことを企てているが、院長は頑として聞こうとしないらしいのだ。教師は、院長の弱みを握っていると言った男の後をつけ、男の住むアパートの部屋を突き止める。表札には〈狭山〉とある。院長にそのことを話すと、院長と一緒にそのアパートに行くことした。先手を打つのだ。さてどうなるのでしょうか? 

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